7月

つい数ヶ月前に過ぎていった寒さが訪れるのはまだ随分先で,身も心も軽やかになる頃.
冬の間の植物たちは暖かくなるのを待ってじっと静かに,ある種シンプルに過ごしているように見えるのだけれども(それもこころ静かにさせてくれてすごく好きだ)夏を前にして複雑な様相に変化してゆく姿からぼくはすごく影響を受ける.そんな理由で1年のなかで一番好きな時期はというと,年の折り返し地点のこのあたりかもしれない.

7月はじめのある日の京都,生暖かい湿気を含んだ空気を体のまわりにぶかぶかまとうように歩いていた,角を曲がってしばらくするとそれらは体から離れていった.新緑と水の匂いがするひんやりとした浄水場の傍にさしかかった.